【外壁塗装】業者選びから完工まで!外壁塗装の進め方完全ガイド!

外壁塗装をスムーズに進めるために

外壁塗装は、多くの方にとってそう何度も経験するものではありません。一般的な住宅では10年から15年に一度、人生の中で2~3回ほど実施する程度が平均的です。そのため、いざ塗装が必要になったときに「どこに頼めばいいのか?」「何から始めれば良いのか?」と戸惑う方も少なくありません。

さらに、外壁塗装業界には玉石混交の業者が存在しており、十分な知識がないまま依頼してしまうと、後悔することにもなりかねません。

そこで本記事では、外壁塗装を安心して進めるための全体の流れと、各ステップで押さえておくべきポイントをわかりやすく解説します。

外壁塗装の基本的な流れ

外壁塗装の基本的な流れ

外壁塗装は、以下のようなステップで進んでいきます。

  1. 下調べ
  2. 業者選び
  3. 相見積もり先の決定
  4. 1回目の打ち合わせ(現地調査)
  5. 2回目の打ち合わせ(見積もりや仕様の確認)
  6. 見積もりの比較と業者の選定
  7. 色決めと工事前の準備
  8. 施工中に気をつけたいこと
  9. 完工(工事完了・引き渡し)

この流れを一つずつ順に押さえていけば、外壁塗装は決して難しいものではありません。まずは最初のステップ「下調べ」から見ていきましょう。


ステップ①:下調べ

外壁塗装を始める前に、まず行うべきなのが情報収集です。

■ 費用の相場を把握する

最初に知っておきたいのは、外壁塗装にどれくらいの費用がかかるのかという点です。金額の目安を把握しておくことで、不当に高い金額を提示されたときにも冷静に判断できます。

費用は住宅の規模や壁材の種類、選ぶ塗料によって変わってきますが、あらかじめ大まかな相場を知っておくことで、予算の計画が立てやすくなります。突然の出費に慌てないためにも、十分な予算の余裕を見ておくことが大切です。

■ 塗料や工法について調べておく

次に、塗料の種類や特徴、耐用年数などについてもある程度の知識を持っておくと安心です。現在ではネットでさまざまな情報が手に入るため、興味を持ったテーマから調べてみると良いでしょう。

たとえば以下のようなことを調べておくと、打ち合わせ時に役立ちます:

  • どのような塗料があるのか(シリコン、フッ素、無機など)
  • 塗料の耐久年数や特徴
  • 人気の外壁カラーや最近のトレンド

塗料選びは、機能性はもちろん、見た目の印象にも大きく関わるため、「色選び」も含めて楽しんで調べてみるのがおすすめです。

■ 客観的な情報を集めて判断力を養う

業者の営業担当者は、話し上手で人当たりも良いことが多いですが、すべてを鵜呑みにせず、自分でも調べて判断できるようにしておくことが大切です。客観的な知識を持っていれば、過剰な営業トークに流されることなく、冷静に対応できます。


ステップ②:業者選び

下調べを終えたら、次は実際に依頼する業者を選びます。

■ 情報源は「ネット」だけでなく「リアル」も活用

最近はインターネットでの検索が主流ですが、実際に施工の様子を見たことがある業者や、身近な人の紹介も非常に信頼度が高く、おすすめです。

たとえば、

  • 近所で外壁塗装をしている現場を見て、仕上がりが良さそうだった
  • 親族や知人が以前に依頼して良かったと言っていた

といった「目で見た・聞いた」情報は、安心して見積もりを依頼する基準になります。

■ 実際に店舗を構えている業者にも注目

近隣に店舗がある塗装会社であれば、直接訪問して相談できるため、不安を解消しやすいというメリットがあります。実態の見えない業者よりも、しっかりとした拠点がある会社の方が信頼感を得やすいでしょう。

もちろん、店舗がなくても実績のある会社も存在しますが、できるだけ実態が確認できる業者の方が安心です。

■ 最初は3~4社に絞って見積もりを

最初から5社以上に見積もりを依頼すると、比較や整理が非常に大変になります。まずは3~4社程度に絞って依頼し、対応や提案内容を比較するのがおすすめです。

業者選びは、塗装工事の成否を大きく左右する重要な工程です。焦らず、慎重に判断していきましょう。

ステップ③:相見積もりの取り方と決め方

前項で触れた通り、見積もりを依頼する業者は3〜4社程度に絞るのが理想的です。理由はシンプルで、見積もりを依頼すれば、1社につき1つの提案だけでなく、複数のプランを提示されることが多いからです。

たとえば、1社から3〜5プラン提案されると仮定すると、4社で合計最大20プランに。これでは比較と判断が非常に煩雑になってしまいます。内容は、施工方法・使用する塗料・金額・保証期間・耐久年数など、要素が多岐にわたるため、情報が多すぎると逆に混乱しやすくなります。

業者を選ぶ時点では数多くの候補が挙がるかもしれませんが、その中から最終的に3社程度まで絞り込むためには、以下のようなポイントをチェックするのがおすすめです。

■ 各業者のチラシやWebサイトを比較する

地域で配布されているチラシや、公式ホームページに掲載された施工実績・会社情報などを収集し、複数の角度から見て比較しましょう。特にホームページでは、店舗の所在地や対応エリア、スタッフの紹介なども確認できるため、信頼性の判断材料になります。

■ 偏らない情報収集を心がける

見た目の印象だけでなく、口コミや実際に施工を依頼した人の声なども参考にすることで、よりバランスの取れた判断ができます。中には口コミ評価が高い一方で、対応が機械的だったり、逆にホームページの内容は魅力的でも実際の評判が芳しくないといったケースもあります。

ネット上の口コミは信ぴょう性にばらつきがあることも考慮し、知人や親族などの“生の声”も重視しましょう。業者選びは、ひとつの媒体や視点だけに頼らず、できるだけ多面的に判断することが重要です。


ステップ④:1回目の打ち合わせ(現地調査)

いよいよ、業者の担当者と初めて顔を合わせるのがこの段階です。多くの会社では、見積もり作成のためにお客様のご自宅を訪問し、現地調査を行います。

■ 現地調査の目的と内容

現地調査では以下のような作業が行われます。

  • 外壁や屋根の劣化状況の確認
  • 使用されている建材の種類の把握
  • 壁面や屋根の面積の計測
  • ご自宅の状況に応じた工事の手間や塗料の量の見積もり
  • お客様からの要望のヒアリング

これらの情報をもとに、より的確で納得感のある見積もり提案を行うための、非常に重要な工程となります。

塗装工事は新築とは異なり、既存の建物のメンテナンスが目的です。そのため、現状の建物の状態をしっかりと把握せずに提案することはできません。言い換えれば、建物の状態をきちんと調べない業者は信頼性に欠けると言えるでしょう。

■ 現地調査の時間=信頼のバロメーターではない

調査時間が短いからといって一概に悪いわけではありません。経験豊富なプロであれば、効率的に必要な情報を収集できることもあります。ただし、外壁・屋根の劣化確認から面積計測、ドローン調査や写真撮影など、やるべきことは多岐にわたります

一般的な住宅で、30分以内にすべてを正確に終わらせるのは困難なことが多いため、あまりに短時間で終わる調査には少し注意が必要です。

また、現地調査そのものよりも、その結果が見積もりや提案書にどう反映されているかの方が重要です。調査結果と見積もりの整合性、提示された内容の具体性や根拠を確認し、納得できる説明があるかをチェックしましょう。

ステップ⑤:2回目の打ち合わせ(診断書と見積書の確認)

現地調査が終わると、いよいよ診断書と見積書の提示を受ける2回目の打ち合わせに入ります。ここでは、業者が確認した劣化状況の説明と、どのような工事が必要かをまとめた提案を聞くことになります。

■ 診断書の見方:家の“健康診断結果”をチェック

診断書は、いわばお住まいの健康診断書です。医師の診察結果に例えるなら、「この部分が劣化しています」「ここはまだ大丈夫ですね」といった、状態の報告書にあたります。

重要なのは、診断内容がどれだけ具体的で、かつ分かりやすいかという点です。単に「傷んでいます」と書かれているのではなく、「コーキングにひび割れが発生」「屋根の塗膜が劣化して防水性が低下」といったように、専門的でありながら、素人にも理解できる表現で記載されていると信頼感が高まります。

業者によって診断の“見え方”はかなり違いますので、複数社の診断書を比較すること自体が重要な判断材料になります。

■ 見積書の見方:項目の“細かさ”に注目

次に確認するのが見積書です。ここで特に注目してほしいのが、「項目の細かさ」と「内容の透明性」です。

たとえば、**「外壁塗装一式:○○円」**のような大雑把な記載しかない場合は、何にどれだけ費用がかかっているのかが不明確で、不安材料になり得ます。

一方、信頼できる業者の見積書は以下のように詳細に記載されています:

  • 塗装する部位ごとの面積と塗装回数
  • 使用する塗料のメーカー名・製品名
  • 下塗り・中塗り・上塗りの工程別費用
  • 付帯部(雨樋・破風板・軒天など)の塗装内容と塗料の種類

特に注意して見てほしいのが、付帯部の扱いです。外壁や屋根は高品質な塗料を使っていても、付帯部に安価な塗料を使われると、仕上がりにムラが出たり、耐久性にバラつきが生まれたりするリスクがあります。

「付帯部にはどの塗料を、何回塗るのか」まできちんと明記されているかは、信頼できる業者を見極めるうえで非常に重要です。


ステップ⑥:見積もりの比較と業者の選定

ここまでで、3〜4社から診断書と見積書がそろった状態です。あとは、これらを冷静に比較し、自分にとって最も信頼できる業者を選ぶフェーズです。

■ 「その場での契約」は慎重に

ここで最も強くお伝えしたいのは、即決を迫られても、その場で契約はしないこと。一見魅力的な提案に感じても、比較検討をしていない状態では判断が偏りがちです。

「今日契約してくれたら、この価格でできます」などのセールストークもよく見られますが、冷静に考えると疑問が湧きませんか?

  • 材料費や職人の人件費は、当日契約かどうかで変わるものではない
  • 成約を急がせるのは、営業ノルマなど“業者側の都合”が背景にあることが多い

このような不自然な値引きには注意が必要です。本当に信頼できる業者であれば、顧客が納得してから契約することを重視してくれるはずです。

■ 決め手がないときは「質問力」と「誠実な対応」に注目

「どこも悪くないし、でも決め手に欠ける…」そんなときは、以下のポイントに注目してみてください。

  • こちらの質問に対して、的確かつ丁寧に答えてくれるか
  • メリットだけでなく、デメリットも正直に説明してくれるか
  • 見積内容の根拠を、しっかり言語化してくれるか

良い業者ほど、弱みを隠さず伝えてくれる傾向にあります。塗装にはメリットと同時に、条件や素材に応じた注意点もあるものです。それらを前もって伝えてくれる業者は、誠実に仕事をしてくれる可能性が高いと考えられます。

ステップ⑦:いよいよ着工!色決めと工事前の準備

契約が無事に完了したら、いよいよ工事がスタートします。ですが、その前に重要なのが「色決め」と「施工前のご近所対応」です。

■ 外壁・屋根の色決めはどう進める?

色決めには主に以下のような方法があります:

  • 色見本帳(小さなサンプル)
  • A4サイズやA3サイズの塗り板(実際に塗料を塗ったもの)
  • カラーシミュレーション

まず、メーカーが用意している色見本帳は、標準色を一覧で確認できますが、小さなチップでは実際の仕上がりが想像しにくいことも。

そこで、よりリアルな判断材料となるのが**塗り板(塗板)**です。A4やA3サイズの大きな板に実際の塗料を塗ったもので、外壁に当てて太陽光の下で見ると、完成後のイメージがぐっと掴みやすくなります。

なぜ小さいサンプルと大きい塗板の両方を使うかというと、**「面積効果」**と呼ばれる現象があるからです。同じ色でも、面積が大きくなるほど明るく見える傾向があります。つまり、小さなチップで「ちょうど良いな」と思った色が、実際に外壁に塗ると「思ったより明るい」「派手だった」と感じてしまうこともあるんです。

また、カラーシミュレーションも便利なツールですが、あくまで参考程度に考えるのがベター。画面上の色味と実際の塗料では微妙に違うことが多く、「大まかな方向性を確認する」程度にとどめておくと安心です。

例:ベージュ系でまとめたい、ブルー系で爽やかにしたい、などの方向性をシミュレーションで決め、最終の色選びは塗り板で判断。

■ 工事前の「ご近所挨拶」は業者任せでOK?

色が決まったら、工事開始までに1週間前後の猶予をもって、近隣へのご挨拶を行います。これは、足場の組み立てや高圧洗浄、塗料のにおいや飛散など、ご近所に少なからずご迷惑をおかけするためです。

通常は業者が対応してくれるので、任せてOKですが、あなたからも一言お声かけすると印象がよくなります。


ステップ⑧:施工中に気をつけたいこと

実際の工期は、壁と屋根の塗装で約2〜3週間程度が一般的。雨の日が続けば、1ヶ月近くかかることもあります。

■ 工事中に知っておきたい注意点

  1. におい対策
     塗装中はどうしても独特のシンナー臭がします。特に窓の近くなどは注意が必要。
     →日中は窓を閉め、夜間に換気をするのがおすすめです。
  2. 洗濯物
     外干しは控えたほうが無難。塗料の飛散やにおいが付着することがあります。
  3. ペット・小さなお子様がいるご家庭
     においで体調を崩す場合もあるので、施工スケジュールをしっかり確認しておくと安心です。
  4. 職人さんとのコミュニケーション
     気になることがあれば、現場の職人さんや現場監督に直接聞いてOK。丁寧に対応してくれる業者は、信頼できる証拠です。

ステップ⑨:完工とアフターフォロー

工事が無事に完了したら、いよいよ「完工チェック」に移ります。

■ 引き渡し前にチェックしたいポイント

  • 塗り残し・ムラの有無
  • 補修箇所の状態確認
  • 足場の撤去後の片付け状況
  • 周辺への塗料の飛び散り・汚れ

信頼できる業者であれば、完工後にお客様と一緒に最終確認を行い、不備があればその場で補修してくれます。

■ 保証内容も要確認

塗装工事には、施工保証が付くことが一般的です。これは、「施工不良による不具合」が発生した場合に、業者が無償で対応してくれるもの。

保証期間は、使った塗料や工事内容によって異なりますが、5年〜10年が目安です。保証内容をしっかり説明してくれる業者は、アフターケアまで考えてくれている証です。

中には、定期点検やアフターコールを実施している業者もありますので、「工事が終わったら関係終了」ではなく、長く付き合えるかどうかも業者選びのポイントになります。


最後に:信頼できる業者と出会えれば、外壁塗装は怖くない

最後に:信頼できる業者と出会えれば、外壁塗装は怖くない

ここまでの流れを見ると、外壁塗装って思った以上に工程が多く、選ぶべきこと・確認すべきことがたくさんあります。でも、逆に言えば、丁寧に工程を進めてくれる業者と出会えさえすれば、不安なく進められるとも言えます。

決して安い買い物ではないからこそ、情報収集をしっかり行い、自分の目と感覚で「納得できる業者」を見つけることが成功の鍵です。

塗装が終わったあと、「やって良かった!」と思えるよう、ぜひ慎重に、でも前向きに進めてください。