リフォーム工事を進めていく中で、思いがけないトラブルに遭遇することがあります。
そして問題が起きたとき、リフォーム業者がどんな態度で対応するかは、その後の信頼関係に大きく影響を及ぼします。
今回のテーマは「リフォーム業者がトラブル時によく使う“言い訳”」についてです。業界のリアルと対応策をお伝えしていきます。
なぜこのテーマを取り上げるのか?
リフォーム業界というのは、正直に言ってしまうと、必ずしも全体的に高水準な業界とは言い難い面があります。
工事品質も業者によってバラつきがあり、対応やマナーの面でも「おや?」と思うような経験をされた方も少なくないでしょう。
そうした中で、施主様が理不尽にイライラさせられてしまう場面もあります。
そこで「こんな言い訳、よくあるものなんだ」と知っておくだけでも、心の準備ができ、少しは気持ちが楽になるのではないでしょうか。
今回は、リフォーム現場でよくある“言い訳”を5つご紹介し、その背景や対応についても解説していきます。

言い訳①:「○○がやってしまいました」
これは、工事中のトラブル時によく耳にする言葉です。
「下請けが間違えました」「職人がやってしまって…」など、責任の所在を自分以外に向けてしまうパターンですね。
確かに、リフォーム工事は複数の人間が関わるため、担当者が直接手を下していない場面も多くあります。
しかし、どんな事情であれ、お客様から見れば「あなたの会社に頼んでいる」わけです。
「下請けがやりました」という説明では、責任逃れに聞こえてしまい、かえって信頼を損なうことになります。
たとえばこんなケース
キッチンの発注に関して、「08」という最新版のプラン番号で注文をしたにも関わらず、納品されたのは一つ前の「07」番。
こちらとしては、仕入れ先の担当からも「08で発注しました」と確認の返答を受けていたのに…です。
にもかかわらず、お客様に対して「仕入れ先がミスしました」と、まず“言い訳”から入ってしまった。
最初に必要なのは謝罪であって、経緯の説明はその後。順番を間違えると、さらに怒りを買ってしまいます。
正しい対応の仕方
まず第一に、「誠に申し訳ございません」と心からの謝罪をお伝えすること。
次に、お客様の様子を見つつ、冷静になったタイミングで
- 経緯説明:どういった発注の流れだったのか
- 今後の対応:いつまでに交換・修正が可能か
このように説明する順番と誠意が何より大切です。

言い訳②:「○○だと思っていました」
これも非常に多い言い訳です。
「お客様がこう言っていたと思っていました」
「ここに設置するんだと思っていました」
……でも、それって本当に確認しましたか?
リフォームでは、お客様との認識のズレがトラブルの原因になることがあります。
たとえば、スイッチの移設先。お客様が指示した場所とは違う位置に設置され、「ここだと思っていました」と言われても納得できませんよね。
口頭だけで済ませず、図面やLINE、写真などで“具体的に共有・確認”することが必要不可欠です。

言い訳③:「忘れていました」
これはもう、言語道断です。
「前に言った約束、守られていないな…」
「確認するって言ってたけど連絡がこない…」
お客様の期待を裏切る「忘れ」は、繰り返されれば信頼関係を一気に壊します。
対策としてできること
- 手帳にすぐメモを取る
- スマホのリマインダーやアラームを活用する
- 紙に書いて常に目につく場所に貼る
など、“忘れない努力”を積み重ねることが信頼に繋がります。

言い訳④:「○○見ていませんでした」
これは、LINEやメールでのやり取りが主流になっている今だからこそ、増えてきたトラブルです。
ある職人に工事日の確認をした際、「ごめん、LINE見てなかったわ」と返されたことも…。
こうした連絡ミスは、確認の徹底で防げます。
送信しただけで安心せず、「見てもらえましたか?」の一言や、電話でのダブルチェックを行うことが必要です。

言い訳⑤:「こんなもんです」
これも注意が必要な表現です。
たしかに、リフォームは既存の建物を使うため、新築のような“完璧な仕上がり”にはならないこともあります。
たとえば、洗面台を壁にぴったりつけたくても、壁が斜めになっていたため、どうしても1cmの隙間が空いてしまった。
これを「こんなもんです」とだけ伝えてしまえば、当然ながら納得されないでしょう。
説明の姿勢が評価を分ける
同じ施工内容でも、「リフォームなのでどうしてもこうなってしまいますが、ここはコーキングで丁寧に仕上げさせていただきます」と伝えるか、「こんなもんです」と突き放すかで、印象は大きく異なります。

リフォームにおける“期待値”の調整がカギ
リフォームというのは「既存のものを直す・活かす」工事です。
そのため、お客様が「新築のような完璧な仕上がり」を期待されてしまうと、ちょっとしたズレでも「なぜこんなことに?」と不満に繋がってしまいます。
大切なのは、業者とお客様の間で“期待値”をきちんとすり合わせておくことです。
たとえば、事前に「リフォームで起こりやすい事例集」「工事内容における限界点」を説明した冊子などをお渡ししておくと、お客様も心構えができます。

まとめ:言い訳ではなく、誠意と説明を
リフォーム業界にはまだまだ改善すべき点も多く、トラブルがゼロになることは難しいかもしれません。
しかし、トラブルが起きたときに誠意を持って対応し、正しい順番で謝罪・説明・対応策を伝えることが何より大切です。
そして、お客様にとっても「こういう言い訳、あるあるなんだな」と少しでも知っておくことで、過度なストレスを避ける一助になるのではないでしょうか。
リフォームはお客様にとって大きな決断。
その信頼に応えるためにも、言い訳ではなく信頼される対応を常に心がけていきたいところですね。