【絶対に後悔しない】安さで選んではいけないお風呂リフォームとは?〜リフォーム塾〜

「古くなったお風呂を新しくしたいけど、費用は安く抑えたい…」
お風呂のリフォームを検討する際、多くの方がそう考えるでしょう。ネットやチラシの「激安価格」は、確かに魅力的です。

しかし、私たちリフォームの専門家からすると、価格の安さだけで業者を選んでしまうことには、大きなリスクが伴うとお伝えしなければなりません。お風呂のリフォームは、建物の構造や設備が複雑に絡み合うため、工事の難易度が高いケースが存在し、業者の経験と知識が結果を大きく左右するからです。

この記事では、プロの視点から、激安店に依頼するとトラブルになりやすい高難易度な工事の具体例を挙げながら、後悔しないための業者選びのポイントを徹底解説します。

まずは安心材料から。比較的トラブルが少ないお風呂リフォームとは?

いきなり不安を煽るような話から始めましたが、もちろん、すべてのリフォームが危険なわけではありません。価格を抑えたリフォームでも、比較的安全に対応しやすい工事も存在します。

戸建て1階の「ユニットバスからユニットバスへ」の交換

最もリスクが低いと考えられるのが、戸建て住宅の1階に設置されている古いユニットバスを、新しいユニットバスに交換する工事です。

【用語解説】ユニットバスとは?
 壁・天井・床・浴槽などのパーツが工場で製造され、現場で組み立てるタイプのお風呂。現在の主流で、防水性が高く工期が短いのが特長です。

同じ規格の製品同士を入れ替える単純な交換作業であれば、工事の難易度はそこまで高くありません。そのため、経験の浅い業者でも大きなトラブルなく終えられる可能性が高いと言えるでしょう。

ただし油断は禁物!築古物件に潜む注意点

しかし、「単純交換だから安心」と油断してはいけません。一つ注意点があります。それは、古いユニットバスを解体した後の床の状態です。

通常、ユニットバスの下には「土間コンクリート」と呼ばれる基礎が打たれています。しかし、築年数が古い物件の場合、稀にこのコンクリートが打たれていないケースがあるのです。その場合、基礎から作り直す追加工事が必要となり、当然、追加費用と工期の延長が発生します。

【要注意】プロが警鐘を鳴らす!トラブル頻発の高難易度お風呂リフォーム4選

ここからが本題です。以下に挙げる4つのケースは、専門的な知識と豊富な経験がなければ、思わぬトラブルに発展しやすい高難易度なリフォームです。もしご自宅のリフォームがこれらに該当する場合、業者選びは特に慎重に行う必要があります。

ケース1:マンションのユニットバス交換|「簡単そう」に見える床下の落とし穴

戸建てと並んで依頼の多いマンションのリフォーム。一見すると単純な交換工事に見えますが、実は予期せぬトラブルが発生しやすいという側面があります。

最大の注意点は、床下のスペースです。ユニットバスを解体してみると、新しいユニットバスの脚(ボルト足)や排水口(排水トラップ)を設置したい場所に、既存の別の配管が通っていることがあります。これは決して珍しいことではなく、ベテランの職人さんによれば10%〜20%ほどの確率で遭遇するとのこと。

戸建ての1階であれば、床下に30cm程度の余裕があるため、配管をかわして設置することが比較的容易です。しかし、マンションの場合は床下のスペースが15cm程度しかないことも多く、物理的に配管をよけることができず、ユニットバスの床全体をかさ上げせざるを得ないという事態に陥ることがあります。そうなると、脱衣所との間に不便な段差ができてしまうなど、リフォームしたのに使い勝手が悪くなるという最悪の結果を招きかねません。

経験豊富な業者であれば、こうしたリスクを事前に予測し、万が一の事態にも対応できる代替案を用意していますが、単純交換しか想定していない業者では、現場で立ち往生してしまう可能性が高いのです。

ケース2:ガス式浴室暖房乾燥機(3室換気)の交換|見えない電気配線の罠

最近人気の浴室暖房乾燥機。その中でも、ガス給湯器のお湯を循環させて温風を出す「ガス式」で、なおかつ浴室・洗面所・トイレの3つの部屋の換気を1台でまかなう**「3室換気」タイプの交換は、電気的な知識が問われる難しい工事**です。

【用語解説】3室換気とは?1台の換気扇で、浴室・洗面所・トイレなど、複数の空間の換気を同時に行うシステム。配線が複雑になりやすいのが特徴です。

このタイプの機器を交換した際、「新しい乾燥機は動くのに、トイレの換気扇だけが連動しない」といったトラブルが実際に報告されています。私たちプロの業者でも、過去に数回は経験があるほど、原因究明が難しいケースです。このような場合、最終的には配線ごと引き直すといった大掛かりな作業が必要になることも。設備の構造を深く理解していなければ、適切な対応は困難でしょう。

ケース3:戸建て2階のお風呂リフォーム|1階とは全く違う特殊な構造

「同じ戸建てなら1階も2階も同じでは?」と思うかもしれませんが、戸建ての2階のお風呂リフォームは、1階とは全く異なる知識と技術が求められる高難易度工事です。

1階のお風呂はコンクリートの基礎の上に設置されていますが、2階の場合は、家の構造体である**「梁(はり)」に、鉄製の「吊り架台」と呼ばれる部材を渡し、その上にユニットバスを設置**しているのが一般的です。

しかし、ここに大きな問題があります。新しいユニットバスの脚の位置が、古いものと全く同じとは限りません。いざ設置しようとしたら、ちょうど良い位置に梁がなく、脚を固定できないという事態が発生するのです。構造を理解せず安易に設置すれば、のちのち床のきしみや傾き、最悪の場合は水漏れに繋がる可能性も否定できません。どこに荷重をかければ安全か、どのように架台を組み直すかといった判断は、まさに現場の経験がものを言います。

ケース4:在来浴室(タイル風呂)からのリフォーム|最も経験が問われる最難関工事

最後は、昔ながらの**「在来浴室」からユニットバスへのリフォーム**です。これは、今回ご紹介する中で最もトラブルの発生率が高く、業者の真価が問われる工事と言えるでしょう。

【用語解説】在来浴室(タイル風呂)とは?防水加工を施した壁や床に、コンクリートやモルタルでタイルを一枚一枚貼って造られたお風呂。経年で水漏れのリスクが高まります。

在来浴室のリフォームには、以下のような特有のリスクが潜んでいます。

  • 見えない部分の腐食: タイルのひび割れから水が染み込み、壁の内部や土台の木材が腐っている可能性が非常に高いです。解体して初めて惨状が明らかになり、大規模な補修工事が追加で必要になるケースが後を絶ちません。
  • 水道管の老朽化: 鉄製の水道管が使われていることが多く、内部はサビだらけです。工事で元栓を操作した際の水圧の変化が引き金となり、他の箇所の蛇口から水漏れが始まったり、サビが流れてシャワーが詰まったりすることがあります。

こうした複合的なトラブルを予測し、適切に対応できるのは、数々の現場を乗り越えてきた経験豊富な業者だけです。

なぜ激安店では対応が難しいのか?経験豊富なプロとの「差」

なぜ激安店は高難易度工事でトラブルを起こしやすいのでしょうか。それは、トラブルを乗り越えてきた「経験値」の差に他なりません。

多くの激安店は、利益を出すために「戸建て1階のユニットバス単純交換」のような、リスクが低く作業が標準化された工事に特化している傾向があります。そのため、予期せぬ事態への対応力が低く、構造や設備に関する深い知識を持つ職人がいない可能性があります。「何かあった時にどうやって対応するのか?」という視点が、価格の差に表れていると言っても過言ではありません。

後悔しないために!信頼できるリフォーム業者を見極める3つのポイント

では、どうすれば信頼できる業者に巡り会えるのでしょうか。価格だけで判断しないために、以下の3つのポイントをチェックしてください。

  1. 豊富な施工実績の確認: 自分と似た条件の工事(マンション、在来浴室など)をどれだけ手掛けてきたか、公式サイトの施工事例で確認しましょう。難易度の高い工事の実績が多ければ、一つの安心材料になります。
  2. 現地調査の丁寧さ: 短時間で採寸だけして帰る業者は要注意です。信頼できる業者は、時間をかけて床下や天井裏をチェックし、考えられるリスクを事前に説明してくれます。その上で複数の選択肢を提案してくれる「提案力」が経験の証です。
  3. 詳細な見積もりと保証: 「工事一式」ではなく、項目ごとに内訳が詳細な見積書をくれるか確認しましょう。また、工事部分に対する「自社保証」があるか、その期間と内容を書面で明確に提示してくれる業者を選びましょう。

まとめ:お風呂リフォームの成功は「信頼できるパートナー選び」で決まる

お風呂のリフォームは、決して安い買い物ではありません。だからこそ、少しでも費用を抑えたいという気持ちは痛いほど分かります。

しかし、安さだけを追求した結果、リフォーム前より使い勝手が悪くなってしまっては本末転倒です。ご紹介したような難易度の高いリフォームを検討されているのであれば、目先の価格だけで判断するのは危険です。

  • トラブルになる可能性が高いことを知っておく
  • 多少費用はかかっても、経験と知識が豊富な信頼できる会社を選ぶ

これが、最終的に「やってよかった」と思えるリフォームを実現するための、最も確実な方法です。トラブルを未然に防ぎ、安心して毎日のお風呂時間を楽しむためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう。