【誰も教えてくれない】見積り記載の諸経費ってどういう項目?

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先日、相見積もりになった他社さんの見積書を見る機会があって思わず二度見してしまったんです。500万円規模のリフォームで、ある会社は「諸経費:合計金額の10%(つまり50万円)」そしてもう一社は「諸経費:一式 35万円」と記載されていました。

これ、お客さんの立場からしたら「え、何このよく分からないお金!?」ってなりますよね。正直、私たちプロの目から見ても、ちょっと戸惑う書き方です。この「諸経費」、リフォームの見積もりでは当たり前のように出てくる項目ですが、その正体は一体何なのでしょうか。

この記事は長年リフォーム業界にいる私と、同じく現場を知り尽くした同業者との会話から見えてきた「諸経費」のリアルな内訳と、その項目からリフォーム会社の姿勢を見抜く方法について少しだけ裏話をお届けします。

「諸経費」って、一体何に使われるお金なの?

「諸経費」って、一体何に使われるお金なの?

リフォームの見積もりで「諸経費」と書かれていると、なんだか会社側の利益が上乗せされているような、漠然とした不安を感じる方もいるかもしれません。

本来「諸経費」は、工事をスムーズに進めるために必要な、その現場ごとに発生する雑多な費用を指します。私たちリフォーム会社が「諸経費」として想定している主な中身は、こんな感じです。

  • 現場への交通費・駐車場代
    これが意外と大きいんです。特に都心部での工事だと、職人さんの車を停めるコインパーキング代が1日で7,000円や8,000円になることも。しかも上限なしの場所だったりすると…。工事期間が長引けば、それだけで数万円の経費になります。腕の良い業者さんほど、事前に現場周りの駐車場の料金をリサーチしていたりしますね。
  • 現場で使う消耗品(消えもの)
    建物を傷つけないように保護する養生テープやシート、解体で出たゴミをまとめる土嚢袋など、工事に必須な消耗品もここに含まれます。一つ一つは少額ですが、工事全体で見るとまとまった金額になるんです。

じゃあ、事務所の家賃や営業マンの給料は?

「会社の運営費も含まれてるんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。私の考えでは「それはない」と感じています。

事務所の家賃や車の維持費、スタッフの給料といった固定費は本来、工事の「粗利益」の中から賄うべきものです。もし、これらを「諸経費」として別途請求している会社があるとしたら、それは少しどんぶり勘定が過ぎるかもしれません。
「諸経費」は、あくまで「その工事現場で発生する、直接的な雑費」と考えるのが、誠実なリフォーム会社のスタンスだと僕は思います。

なぜ会社によって「諸経費」の書き方が全然違うのか?

なぜ会社によって「諸経費」の書き方が全然違うのか?

では、なぜ冒頭で紹介したような「一式35万円」とか「全体の10%」といった書き方をする会社があるのでしょうか。これには、各社の考え方や、正直なところ「見積もりの見せ方」の戦略が関係しています。

「諸経費」で利益を調整する会社の見積もりマジック

これはちょっと言いにくい話なんですが…一部の会社では、個別の工事単価を安く見せるために、諸経費の項目を大きく計上することがあります。

例えば、「キッチン交換工事 50万円」と書くよりも、「キッチン交換工事 45万円」「諸経費 5万円」と書いたほうが、工事費自体は安く見えますよね?

もっと極端に「諸経費 35万円」のようにしてしまうと、各工事費は驚くほど安く見えますが、全体として何にいくらかかっているのか、お客様には全く分からなくなってしまいます。

こういう見積もりの出し方をされると、私たち同業者から見ても、「この会社は、お客様に誠実に向き合っているのかな?」と少し疑問に感じてしまいます。

私たちが「諸経費」を細かく分ける、もしくは含めてしまう理由

私の会社では、諸経費という項目を大きく取ることはほとんどありません。なぜなら、駐車場代や細かな消耗品といった費用は、あらかじめ各工事の単価に含めて計算しているからです。そうすることで、後から「諸経費でこんなにかかるの!?」というお客様の不信感をなくしたいと考えています。

先日話した社長の会社では、「お客さんに突っ込まれたら嫌だから」と冗談交じりに言いつつ、交通費や駐車場代などを明細にしっかり記載しているそうです。結局のところ、「お客様に誠実でありたい」という想いが、この「諸経費」の書き方に表れるのかもしれません。

まとめ:見積もりの「諸経費」は、リフォーム会社の通信簿

まとめ:見積もりの「諸経費」は、リフォーム会社の通信簿

リフォームの見積もりを取ったとき、ぜひ「諸経費」の項目に注目してみてください。

  • 「諸経費 一式」として、大きな金額が計上されていないか?
  • 「工事費一式の◯%」という、根拠の分かりにくい計算になっていないか?
  • 質問したときに、その内訳をきちんと説明してくれるか?

この項目をどう扱っているかを見れば、そのリフォーム会社がどれだけ透明性の高い仕事をしているか、お客様に対して誠実であろうとしているかが、透けて見えることがあります。

もちろん、最終的に判断すべきは「総額」です。諸経費の書き方が違うだけで、A社とB社のどちらが不当に高い、と一概には言えません。

大切なのは、その金額にあなたが納得できるだけの説明をしてくれる会社かどうか。ぜひ、その視点で見積もりを比較してみてください。きっと、あなたにぴったりの、信頼できるパートナーが見つかるはずです。