ユニットバスのリフォームを検討している方に向けて、「どこから考え始めればいいの?」「何を重視すれば失敗しないの?」といった疑問をまるごと解消するガイドをお届けします。この記事を読めば、ユニットバス選びの流れや、各設備の違い、検討時に気をつけたいポイントがしっかり分かります。
まずは、ユニットバスをリフォームしたいと思う「きっかけ」や「お悩み」から見ていきましょう。

よくあるユニットバスのお悩みとは?
ユニットバスのリフォームを検討する方々から、以下のような悩みの声が多く寄せられます。
- 掃除がしにくい
床やドアのレール部分に汚れがたまりやすく、黒ずみやカビが気になるという声が多く聞かれます。 - 使い勝手が悪い
ドアが重くなってきた、浴槽が深くてまたぎにくい、バリアフリーではないため高齢の方には負担が大きいといった意見があります。 - 寒い
特にタイル張りのお風呂は冬場に冷たくなりやすく、ヒートショックの心配もあるため、断熱性の高いユニットバスに変えたいという要望が多いです。 - デザインが古い
昔ながらのデザインから、現代的でスタイリッシュな空間に変えたいという希望も多く聞かれます。

お悩み別・おすすめの改善ポイント
ドアの種類を見直す
ユニットバスのドアには、主に以下の3種類があります。
- 折れ戸:よく使われているタイプですが、レールに汚れが溜まりやすいのが難点。
- 開き戸:レールがないため掃除がラク。ドアにタオルバーを取り付けられる製品もあり、脱衣所の収納性も向上します。
- 片引き戸:前後の移動が不要で、バリアフリー対応に優れています。高齢者や足の悪い方には使いやすい仕様です。
なお、開き戸について「倒れた人がいた場合に外から開けられない」という懸念もあるようですが、最近の製品はドアの上部に非常解錠機能(ちょぼ)付きのものもあり、外から開けられる工夫がされています。
ドアの色も選べるメーカーが増えており、白だけでなく、ブラック系やゴールド系など、インテリアに合わせたカラーコーディネートが可能です。
床の機能性も重要
リフォームの際に見逃しがちなのが、床の性能。以下の点をチェックしておきましょう。
- 断熱性・柔らかさ:断熱材入りの床材なら冬でも足元が冷えにくく、クッション性があると転倒リスクの軽減にもつながります。
- 清掃性:グレードの高いユニットバスでは、床材に防汚加工が施されており、水はけも良いため、掃除がしやすくなっています。
- 床ワイパー機能:オプションで、水道水からジア塩素酸を生成して除菌・防カビをしてくれる「床ワイパー洗浄機能」を搭載できるモデルもあります。初期費用は8万円前後と高めですが、清掃負担を軽減したい方には人気のオプションです。
浴槽の素材選びで掃除のしやすさアップ
一般的なユニットバスにはFRP(強化プラスチック)の浴槽が採用されていますが、清掃性や高級感を求めるなら、人造大理石の浴槽がおすすめです。
- 傷がつきにくい
- 汚れが落ちやすい
- 見た目が美しい(ラメ入りなども)
メーカーにもよりますが、アップグレード費用は概ね5~6万円程度で対応可能な場合が多く、コストパフォーマンスの高いグレードアップポイントの一つです。

寒さ対策のバリエーション
お風呂が寒いと感じる方に向けて、以下のような対策方法があります。
1. 窓をなくす(外壁はそのまま)
寒さの原因になりがちな浴室の窓をなくして、断熱性を高める方法です。外観の問題はありますが、清掃性も向上し、結露やカビの発生も抑えられます。
2. 断熱パックの導入
ユニットバス本体のオプションとして断熱材を追加できる「断熱パック」があり、特に寒冷地や古い家屋に有効です。
また、ユニットバス設置時に壁裏に断熱材を追加施工するという方法もあります。こちらはユニットバスのオプションではなく、別途工事として対応するケースが多いです。
3. 浴室暖房機の設置
暖房機には電気式とガス式があります。
- ガス式:立ち上がりが早く、1~2分で温風が出る。コストは高めだが、パワフルで冬場に重宝。
- 電気式(100V):安価で設置しやすいが、立ち上がりに20~30分かかる場合も。
- 電気式(200V):電気でも200V仕様にすればパワーアップ。100Vの約2倍の速さで暖まるというメリットがあります。
200V対応製品は提案されにくい傾向にありますが、条件によっては対応可能なケースもあるため、相談してみるのも一つの方法です。

オプション選びで快適性と掃除のしやすさをアップ
お風呂のリフォームでは、見た目や価格だけでなく「掃除のしやすさ」や「快適性」に大きく関わるオプションの選定も重要です。ここでは、よく選ばれているオプションを中心にご紹介します。
ドア選び:掃除のしやすさと安全性のバランスを
ユニットバスのドアには「折れ戸」「開き戸」「片引き戸」などの種類があります。最近では、掃除のしやすさを重視して“開き戸”を選ぶ人が増えているという声もあります。
開き戸は下にレールがないため、ゴミやカビがたまりにくく、掃除の手間が減る点が魅力です。また、ドアにタオル掛けをつけることも可能で、脱衣所側の使い勝手も向上します。
一方、高齢のご家族がいるご家庭では“片引き戸”を選ぶケースも多いようです。前後の移動が不要なため、足腰が弱い方にも安心して使えるというメリットがあります。
なお、開き戸は「中で人が倒れると開かなくなるのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、現在主流の製品では、非常時には外からドアを外せる仕組みも導入されており、以前に比べて安全性は向上しています。
床の選び方:断熱性と清掃性がポイント
浴室の床は、単に滑りにくいだけでなく、「断熱性」や「汚れの落ちやすさ」に大きな差があります。
グレードの高いユニットバスでは、床に断熱材が入っていたり、親水性のある特殊加工が施されていたりして、掃除がしやすく足元も温かいのが特徴です。
さらに、最近では「床ワイパー」機能付きのモデルも注目されています。これは、使用後にボタン一つで次亜塩素酸水を床に吹きかけてぬめりやカビを抑制する機能で、実際に使っている方からは「塩素の匂いも感じられて効果は実感できる」といった声もあるようです。費用は工事込みで約8万円前後とやや高めですが、掃除の負担軽減を重視するなら検討する価値はありそうです。

浴槽選びで「掃除がラク」と「高級感」を両立
浴槽本体については、素材によって掃除のしやすさや見た目に違いが出ます。多くのメーカーでは、標準仕様として「FRP(繊維強化プラスチック)」を使用していますが、少し費用をプラスすることで「人造大理石」にアップグレードすることも可能です。
人造大理石は傷がつきにくく、汚れも入りにくいため掃除がしやすく、なおかつ見た目も高級感があるというメリットがあります。
費用としては5〜6万円の追加が目安。エプロン(浴槽の前面カバー)も合わせてアップグレードすると、全体の印象もグッと良くなります。

寒さ対策は「窓の扱い」と「断熱材」「暖房機」で決まる
「お風呂が寒い」という悩みは、タイル貼りの在来浴室や築年数の古い住宅に多く見られます。
その対策として、以下のような手段が効果的です。
窓をなくす選択肢もアリ
最近では、「浴室の窓をなくす」という選択肢を選ぶ方も増えています。窓があると断熱性が下がるうえ、汚れが溜まりやすい箇所にもなるため、思い切って壁に変えてしまうことで断熱性と掃除のしやすさを同時に改善できます。
ただし、圧迫感が増すと感じる方もいるため、好みに応じた判断が必要です。
断熱材は本体だけでなく「外壁側」も視野に
断熱性を高めるには、ユニットバス本体に断熱パックを付ける方法があります。例えば、あるメーカーではウレタン断熱材が標準で用いられているシリーズもあり、保温性の高い浴室空間を実現できます。
一方で、予算に応じて「外壁側に断熱材を追加する」という手法もあります。これは、リフォーム時に浴室の周囲の柱と柱の間に断熱材を入れるというもので、家全体の断熱性能アップにもつながる方法です。
暖房機の選び方にも注意
「浴室暖房乾燥機」も、寒さ対策としては非常に有効です。
電気式とガス式があり、暖まりの速さではガス式が優勢。1〜2分で暖かい風が出てくるという意見もあります。一方で、電気式はやや立ち上がりが遅く20〜30分かかる場合もあるため、効率を求めるなら200V仕様を選ぶなどの工夫が必要です。
また、意外と見落としがちなのが「脱衣所の寒さ対策」です。ここに暖房機を設置することで、脱衣時のヒートショックを軽減できます。
専用の暖房器具の取り付けはもちろん、市販の暖房器を活用する方法もあります。

デザイン・収納もトレンドを意識して選ぼう
デザイン:ダーク系・マット系が人気上昇中
近年のトレンドとして、「黒系の壁パネル」や「マット仕上げのデザイン」を選ぶ方が増えているようです。
以前は光沢感のあるパネルが多かったものの、現在はシックで落ち着いた雰囲気のダーク系パネルが支持される傾向があります。
ほとんどのメーカーではデザインを変えても価格に大きな違いがないことが多いため、ぜひ自分の好みに合わせて選んでみましょう。
収納:最小限で、あとから調整できる「マグネット式」が主流に
昔のお風呂では、棚やカウンターが多く設置されていましたが、現在では「マグネット収納」で必要な分だけ後から取り付けるスタイルが主流となっています。
固定された棚やカウンターは汚れが溜まりやすく掃除も大変。
必要最低限に抑えて、使いやすい場所に後付けで調整できるマグネット棚を使うことで、掃除のしやすさと利便性の両立が可能になります。

予算別のリフォーム内容の目安
最後に、ユニットバスのリフォーム費用をおおよその予算ごとに整理してみましょう。
約80万円前後
・賃貸向けの最低限モデル(例:BWなど)
・1216サイズなどの限られた規格内
・オプションはほぼなし
→ とにかく費用を抑えたい方に。見た目や快適性より、最低限の入浴環境を整えるプラン。
約100万円前後
・中価格帯の人気モデル(例:T社サザナSタイプなど)
・デザインや掃除性に優れた標準仕様
・一部簡単なオプション(壁パネル変更など)
→ 一般的な家庭で最も多いゾーン。コスパと見た目、機能性のバランスが良い。
約120〜140万円前後
・オプション選択肢が一気に広がる
・人造大理石浴槽、浴室暖房乾燥機、床ワイパーなど人気装備を追加可能
・元々がタイル浴室でもリフォーム可能
→ 使い勝手・掃除のしやすさ・断熱性までトータルにカバーしたい方に。
約150万円以上
・宝スタンダードの中価格帯(グランスパなど)も選択肢に
・洗練されたデザイン性と高い断熱性が特徴
→ ワンランク上の仕様にしたい、寒さ対策を強化したい方に。
約200万円以上
・最高級グレード(T社シンラ、L社スパージュ、S社クレディアなど)
・断熱・防汚・デザイン・快適性すべてを高水準で実現
→ ラグジュアリー志向やフルオプション志向の方向け。

まとめ:まずは「希望の整理」と「予算設定」から
ユニットバスのリフォームでは、選べる仕様やオプションが非常に多く、迷ってしまう方も少なくありません。
まずは自分のご家庭で「どんな悩みを解決したいのか」「何を優先したいのか」を整理し、次に予算の目安を決めることが大切です。
そして、その予算感を持って複数のリフォーム会社に見積もりを依頼することで、納得のいくリフォーム計画が立てやすくなります。
可能であれば、ショールームで実物を見て触って確かめるのも強くおすすめです。
皆さんの快適なバスライフの一助になれば幸いです!