注文住宅を建てる際、家の内装にこだわりたいという方が多いと思います。その中でも「タイル」は、洗練されたデザインを加えるための人気の素材であり、リビング、玄関、キッチン、洗面所など、あらゆる空間に使われます。タイルは、その美しい仕上がりや耐久性、掃除のしやすさから、数多くの家庭で選ばれてきました。しかし、タイルには見た目の良さだけではカバーしきれないデメリットが存在することも事実です。
実際にタイルを使ってみると、「見た目は良いけど、思った以上に掃除が大変」や「思っていたのと違った…」と後悔することもあります。特に、日常生活で直面する「手間」や「不便さ」を無視してデザインだけに注力してしまうと、住み始めてから不満が出てくることも少なくありません。
この記事では、タイルを使う際に後悔する可能性のある4つの事例について、詳しく解説します。これから注文住宅を建てる方々にとって、タイルを使うかどうかの判断に役立つ情報を提供できればと思います。それでは、一つずつ見ていきましょう。

1. 洗面化粧台での後悔:カビや掃除の手間が増す
近年、洗面所のデザインに力を入れる方が増えています。特に、洗面台を脱衣所ではなく玄関ホールや廊下に設置する間取りが流行しています。来客時にも気兼ねなく使用できるため、洗面所をオープンな空間にしたいと考える方が増えてきました。そうした中で、自分の好みに合わせて洗面台のタイルを選びたいという方も多くいます。
洗面所にタイルを使用すること自体は、見た目には非常におしゃれであり、高級感を与えるため、人気の選択肢となっています。しかし、タイルにはいくつかの落とし穴があることを知っておく必要があります。
まず、最も大きな問題となるのが「カビの発生」です。洗面所は湿気が多く、特に水回りの場所ではカビが発生しやすい環境です。タイル自体は水に強い素材ですが、目地部分やコーキング部分に水分が残ると、どうしてもカビが発生しやすくなります。特に、タイルで洗面台のカウンターや天板を仕上げる場合は注意が必要です。水が付着しやすい場所で、さらに水栓が立ち上がりタイプの場合、根本部分に水が溜まりやすくなります。この水が乾ききらずに残ることで、水垢やヌメリの原因となり、結果的にカビが発生することが多いのです。
また、タオルをかけてある壁に水滴が落ちることもあります。顔を洗う際に水が飛び散ることもあり、これがそのまま残ってしまうと、目地にカビが生えてしまうことになります。これらの問題を避けるためには、目地やコーキング部分に防カビ仕様のものを選ぶことが非常に重要です。しかし、これを行ったとしても、定期的な掃除が必要不可欠です。特に、子どもがいる家庭では、どうしても水が飛び散りがちであり、掃除をしっかり行わないとカビが発生しやすくなります。

2. キッチンでの後悔:掃除が面倒で手間がかかる
次にご紹介するのは、キッチンのタイルです。キッチンは食事を作る場所であり、油や水が飛び散りやすく、常に汚れが付着する可能性のある場所です。キッチンの壁にタイルを貼ることで、おしゃれで清潔感のある印象を与え、気分よく料理ができる空間が作れます。しかし、実際に住んでみると、タイルの掃除が非常に手間であることに気づくことが多いのです。
キッチンでタイルを使う場合、そのデザインが重要です。タイルの表面がザラザラしているデザインや凸凹のあるデザインを選ぶと、見た目はおしゃれで個性的ですが、掃除の手間が増えてしまいます。ザラザラした表面に汚れがたまりやすく、特に油や水が飛び散った際に、表面の凹凸に汚れが入り込みやすくなります。キッチンパネルのように、サッと一拭きで汚れが落ちる素材とは異なり、タイルの場合は目地部分に汚れが残り、掃除が面倒になります。
また、小さなモザイクタイルを選んだ場合、目地が非常に多くなります。目地に汚れが溜まりやすく、掃除をしないと汚れが目立ちます。さらに、目地部分にクレンザーを塗って歯ブラシでこすったり、料理のたびに毎回拭いたりしなければならず、その手間が増えていきます。最初は楽しく掃除をしていたとしても、次第にその手間が面倒になり、掃除を怠るようになってしまうことが多いです。
キッチンにタイルを貼る場合は、掃除の手間を考慮したデザイン選びが重要です。表面が平坦で、汚れが入り込まないようなタイルを選ぶことで、掃除の負担を減らすことができます。また、掃除が簡単で、目地が少ないタイプのタイルを選ぶことも、後々の手間を減らすためには有効です。

3. 玄関での後悔:安全性を考慮しないと危険
玄関は、家に入る最初の場所であり、家の顔とも言える場所です。来客が最初に目にする場所でもあり、デザインにこだわりを持つ方が多いです。そのため、タイルを使って玄関をおしゃれに仕上げたいと考える方も多くいます。しかし、玄関でタイルを使用する際には、安全性をしっかりと考慮する必要があります。
特に、小さなお子様がいる家庭では、タイルの選択に慎重になる必要があります。タイルは非常に硬い素材であり、万が一転んでぶつかるとけがをするリスクがあります。特に、角が尖ったタイルや凹凸のあるデザインを選んだ場合、その危険性が高まります。また、タイルの表面がツルツルではなく、ザラザラしている場合、埃が溜まりやすく、掃除がしにくくなることがあります。埃がたまりやすく、汚れも目立ちやすいので、掃除が大変になります。
そのため、玄関にタイルを使う場合は、お子様の安全を第一に考える必要があります。角のないデザインや、表面がツルツルとしたものを選ぶことをおすすめします。また、タイルの掃除がしやすいものを選ぶことで、日常の手間も減らすことができます。さらに、タイルの設置場所についても、注意が必要です。お子様が触れない場所に設置したり、角専用のクッション材を使用することも、リスクを減らす方法です。

4. リフォームが大変:費用と手間がかかる
タイルの一番大きなデメリットは、リフォームが非常に大変だという点です。一般的なクロスであれば、貼り替えが比較的簡単であり、費用も安く済みます。しかし、タイルの場合、その施工にはかなりの手間がかかります。タイルを貼る際には、一枚一枚を慎重に貼り、目地を入れる作業が必要となります。そのため、施工費用や工期が長くなり、初期投資が大きくなります。
さらに、タイルを後から変更したくなった場合、その作業は非常に手間と費用がかかります。タイルは、剥がすのが難しく、下地ごと撤去しなければならないため、リフォーム費用が高くつくことが多いです。特に、タイルが全面に施されている場合、全てのタイルを取り外すのは非常に手間がかかり、リフォーム費用も予想以上に膨らむことになります。将来的に気に入らなくなったり、違うデザインにしたくなった場合、その手間を考慮した上でタイルを選ぶことが大切です。

まとめ
タイルは、見た目の美しさや耐久性の高さから魅力的な素材であり、注文住宅の内装に使うことで、非常におしゃれで高級感のある空間を作ることができます。しかし、その選択には慎重さが求められます。特に、掃除の手間や安全性、将来的なリフォームの難しさなど、タイルのデメリットもしっかりと理解し、デザインや施工場所を選ぶことが大切です。
タイルを使うことで得られるメリットは確かに大きいですが、それと同じくらいデメリットも存在します。住宅の設計を行う際は、後悔しないよう、十分に計画を立て、施工場所やデザインを慎重に選ぶことをお勧めします。これから注文住宅を建てようと考えている方々にとって、この記事が参考になれば幸いです。